月別アーカイブ: 2010年12月

Chuck Close風の自画像

9月からの秋学期が先週末終わり、学生はそれぞれ実家やバケーションに向けてこの小さな町を発って行きました。アメリカではクリスマス休暇は人々が一年で最も楽しみにしている休暇と言っても過言ではありません。サンクスギビングの休暇(11月最終週)が終わった瞬間ラジオからは新旧混じったクリスマスソングが延々と流れ始め、赤いリボンを巻いたリースが道路脇の街灯を彩りました。

さて、私が参加していた「Introduction to Drawing I」(描画入門I )の最後の課題の一つは画家Chuck Close風の絵。
Chuck Closeとは、アメリカの有名なアーチストで、巨大なキャンパスのポートレイト(肖像画)で知られている。このどう見ても写真のようなこの自画像、なんと絵。
 
 
 
 
 
 

彼はキャンパスを四角いマス目で分解して、その一つ一つの四角に一見周囲と関係がないように見える濃淡や色味をのせることによって一枚の巨大な絵を完成させる。
近くで見ると四角いマス目がしっかり見えていてまるで写真のピクセルなのに、距離を置いてみるときちんと人の顔に見えるというこの作風、強烈なインパクトがあります。
「これはアートなのか?写真をトレースしたら”ズル”という判断基準からしてみれば写真をマス目で区切って起こしているこの絵は”ズル”いのか?」
そんな議論をしました。よく見ると

というわけで、この人のやり方で自画像を描いてみようということで、まずは画用紙をマス目につけるところからスタート。素描なのでボールペン・もしくはインクペン使用。

18”×24”(45,7×61cm)の画用紙を、元になる写真と同じマス目数で区切り、自分で決めた□から■まで9段階の濃淡をマス目一つ一つに落としていく。
一旦完成したものに対して「もっと濃淡の幅を広く」という先生の声が入ったので更に髪を黒く、陰影を黒く…


完成画。(クリックで拡大可)
マス目がChuck Closeの絵に比べるとずっと大きいけど、これはーそれでも大変だった(インクペン2本なくなった)。
線をどんどん重ねることによって陰影が濃くなるので、マス目マス目に集中していてふと立って遠くから見てみるとハッとするほど一つの絵になっているのがおもしろかった。これ、白黒でやるとちょっとおどろおどろしい(ナナシノゲエムみたいじゃないですか)ので、色つけて油か水彩でまたやりたい。

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謎のアーチスト、Banksy

描画の授業では、先生が割と色々なアーチストを紹介してくれて、そのほとんどを私は知らないので興味深い。


断トツで「か、かっこいいー!」と思ったのは謎のグラフィックアーチスト、Banksy
Banksyは通り名で、その正体は基本的に謎。
世界各地の壁や電信柱に強烈な風刺やブラックユーモアを交えた絵を描いて渡り歩く。
Wikipediaによるとイギリス、ブリストル生まれ。作風はアンチ資本主義・アンチ戦争・アンチファシズム・アンチ権威主義で知られ、裸の黒人の子どもを挟んでマクドナルドのドナルドとミッキーマウスがにこやかに歩いている絵、イギリスの兵隊が立ちションしている絵、乙女チックなSATなど、資本主義の代表ともいえる企業やイギリス王室など、力を持つ組織を小馬鹿にする絵で知られている。

公共の壁に堂々とそんな感じの絵を描いてしまうので、当然「ただの公共物破損罪だ」という批判もどっさり受けている模様。
でもこの人の絵、すごくかっこいい!ステンシル(型紙を置いて上から色をつける)によるこれらの絵、場所が場所なの描いたらでさっさと逃げないといけない。(笑)
おそらく神業の如くあっという間に仕上げるのでしょう。

先生が画集を持っていたのですが、これはおそらく自己出版したWall and Pieceです。美術館で見れるタイプの画家じゃないので、欲しいなあ。
Wall and Piece
Wall and Piece

元々こういう風刺が大好きなイギリス国民の間で英雄的な人気者となっているBanksy、ちょうど一年前の2009年、コペンハーゲンで温暖化のサミットが開かれたころ、Banksyの落書きがニュースになっていた。
BBC news :Banksy art tackles global warming
 
ロンドンのカムデン地区に現れたこの壁画、「地球温暖化なんて信じません」という文字が水面で隠れて見えなくなっている、というもの。
温暖化自体を否定する科学者を痛烈に当てこすってます。BBC Newsも、最後の一文「目標を設定することなくサミットは終わった」でチクリと。さすがBanksyを生んだ「嫌味の国」だと納得したのでした。。

私の世界地図


visited 25 states (11.1%)
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おもしろいサイトが紹介されてるのを見つけました!
上の地図は私が今までに行ったことのある国で、その数25カ国。全ての国数の11.1%だそうです。
分母が国土面積でなくて単純に総国数なのがいいですね。想像以上に巨大なロシアもバチカンと同じパーセンテージです。

この地図は国名のチェックボックスにチェックするだけで自動で生成されるのですが、中には聞いたことのない国もちらほら。
目をひいたのは、Americaのカテゴリにあった”Aruba”。チェックをつけてもどこが対応して赤くなってるのかわからないほど小さい。
アルバ – Wikipedia
ベネズエラの沿岸からわずか25km北に位置するこの小さな島国、なんとオランダ領。
ひえー、カリブ海にオランダ語を公用語とする国があるなんて知らなかった、と思って更に調べてみたら、カリブ海にはこのアルバだけではなくオランダ領の島が他にいくつもあることが判明。中でもアルバにボネール島、キュラソー島をまとめてABC諸島と呼ばれているらしい。授業で習った記憶のかけらもございません。

加えて驚いたのは、このABC諸島で話されているオランダ語ともうひとつの公用語、パピアメント語。なんとこの言語はポルトガル語、スペイン語とオランダ語のミックスだというのだ。ロマン語系とゲルマン語系が混ざったら一体どんな感じになるんですか。全く興味が尽きない。眉間が寄りっぱなし。

しかし…そうか、私はやっと1割の国を見たのか…。広いもんだな…世界というのは…